ブラジル・リオデジャネイロで開かれていた国連持続可能な開発会議(リオ+20)は22日(日本時間23日)、経済成長と環境保全を両立させる「グリーン経済」を提唱した成果文書を採択し、3日間の日程を終えて閉幕した。
約120カ国の首脳らが集まった「リオ+20」には、「国連史上最大」という約5万人が参加。成果文書「われわれの望む未来」には、持続可能な発展のためにグリーン経済が「重要な手段」と認識されたほか、貧困対策などに力を入れるよう明記された。環境保全と貧困撲滅に向けた「持続可能な開発目標」を2015年までに策定することも決まった。
しかし、経済活動を制限されることを懸念する発展途上国の抵抗は激しく、グリーン経済の達成は各国の自主的な取り組みに委ねられ、欧州連合(EU)などが求めた数値目標や、達成時期の明記は見送られた。
同じリオで開かれた「地球サミット」から20年を契機に開かれた「リオ+20」だったが、地球破壊はさらに進んでおり、実効性に乏しい結果に対し、非政府組織(NGO)などから批判の声が上がった。
【用語解説】グリーン経済
将来も豊かな暮らしを続けられるよう、環境保全と両立した経済社会を目指す考え方。太陽や風などを利用した再生可能エネルギーや廃棄物の削減事業に投資したり、環境分野への雇用を促進したりして、環境問題への取り組みを経済の中心に据える。国連環境計画(UNEP)は昨年、世界の国内総生産(GDP)の2%をこの分野に投資すべきだとの報告書をまとめた。
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栗田谷中2
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